希望の家を建てるにはどのくらいの広さの土地が必要?
2022.03.21
今回は「希望の家を建てるにはどれくらいの広さの土地が必要」というお題で、首都圏で平均的な建物の大きさ延床面積100㎡の2階建ての注文住宅を建てることを例として関連法規について解説します。
前提として、一般の方でも分かりやすくを心掛けていますので、実際には一筋縄で判断できない場合もございますので、予めご了承ください。
(※ちなみに、延床100㎡の建物の大きさの場合、一般的には3LDKか4LDKの間取りができるぐらいの大きさのお家となりまして、延床115㎡であれば満足感のある収納などを備えた間取りにすることができますし、延床130㎡になるとLDK、洗面スペース、収納と多くの方が総合的に満足度の高い間取りが構成できるようになると考えて頂ければと思います。(※家族構成や用途・目的などによりその限りではございませんので、ご了承ください。))
話を戻しますと、延床100㎡で1階部分の面積を50㎡、2階部分の面積を50㎡で総2階のお家を建てるとしたらどのぐらいの広さの土地が必要になるでしょう。
(※総2階とは、1階と2階がほぼ同じつくりをした住宅のことです。)
それでは順を追って見ていきましょう!
建ぺい率
まずは「建ぺい率」です。
建ぺい率とは、建築物の建築面積の敷地面積に対する割合のことをいいます。
100㎡の土地があったとして、その土地が建ぺい率50%だったとすると、50㎡までのお家が建てられることになります。
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50㎡しか建たないのと思われるかもしれませんが、建ぺい率はあくまでも土地を真上から見た時の土地の大きさに対してどれだけの建物を配置できるかということなので、お家の高さをどれだけ上げていけるかはまた別の条件で定義されています。
次の項目で見ていきましょう。
容積率
容積率とは、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合のことをいいます。
100㎡の土地があったとして、容積率80%だった場合、延べ面積で80㎡までのお家が建てられることになります。
ということは、今回建てたいお家の1階50㎡、2階50㎡のお家は建てられないことになります。
建ぺい率/容積率の応用
建ぺい率/容積率というのは、関係法規でその土地によって異なる割合が定められています。
では、延床面積100㎡の2階建てを建てるので、どらぐらいの広さの土地が必要でしょうか?
建ぺい率50%/容積率80%だった場合、125㎡の土地が必要。
建ぺい率50%/容積率100%だった場合、100㎡の土地が必要。
建ぺい率/容積率の仕組みはご理解頂けましたでしょうか?
風致地区
続いては、都市計画に定められる地域地区の一つで風致地区というものです。
これは建ぺい率/容積率とは異なり、どのエリアでも対象になるわけでないのと、地方公共団体の条例により基準が異なります。
では、どういう制限があるか見てみましょう!
神奈川県鎌倉市を例に挙げてみますと、購入しようと考えてる土地が第2種風致地区のエリアだったとします。
その場合、建ぺい率が40%に制限され、さらにお家の高さが8mまでに制限され、さらに壁面後退距離というものがあり、道路に面する部分は1.5m、道路に面する部分以外の部分は1mとお家を後ろに下げなければいけません。
(※他にも基準がありますが、ここでは割愛します。)
ちょっと極端に厳しめな例を挙げてみましたが、風致地区は制限が厳しいですね。
これも、都市の風致を維持しみんなが快適な暮らしをできるようにするためなので、しょうがないですね!
では、延床面積100㎡の総2階のお家を建てるとしたらというと、一番気にしなければいけないのが建ぺい率で後の基準に関してはお家の大きさに直接的に関係するというよりも、お庭の広さや駐車スペースなどに関わってくるところが大きいです。
ということは、基本的には125㎡以上の土地があれば、延床面積100㎡の総2階のお家が建てられるということになりますね。
まとめ
希望の家を建てるにはどのくらいの土地が必要か仕組みがわかりましたでしょうか?
この他にも「高度地区」「斜線規制」などお家の高さに関する法規があるので、複雑にはなってきますが、大枠のポイントを押さえておけば土地探しのイメージが湧いてくると思います。
もし、分かりづらい点や質問ありましたら、お気軽にお問い合わせください。